冴えない東大院生くるまっさのブログ

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仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法, 内田和成, 東洋経済新報社, 2006



最近、就活をする過程で、とあるベテランの経営コンサルタントからおすすめされた《仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法》という本を読んでみたところ、

非常に勉強になりましたので、レビューしたいと思います。


 

 

仮説思考とは何か


本の紹介を始める前に、仮説思考について簡単にご説明したいと思います。

仮説思考とは、

「まず初めに、『現時点で最も答えに近いと思われる答え』=『仮説』を立て、その後に仮説が正しいかどうかを検証する」という問題解決の手法です。

当然、仮説は間違っている場合もあり、その場合は適宜修正しながら、問題解決を行います。


具体例を示しましょう。この本の冒頭で、仮説思考の簡単な具体例が紹介されていますので、引用させていただきたいと思います。

たとえば、「雨が降った日には、みんな外に出かけるのがいやだから、レストランもすいているはずだ」という読みを立て、家族でレストランに出かけることがあるだろう。
そして、実際にでかけてみてレストランがすいていれば、自分の仮説は当たっていたことになり、次からも「雨の日にはレストランがすいている」という前提で行動することになる。
一方、行ってみたら案に相違してレストランが混んでいたということもあるかもしれない。この場合は、自分が立てた「雨の日にはレストランがすいている」という仮説は間違いで、みんなが同じように考えるので逆に「雨の日にはレストランが混んでいる」のかもしれないし、あるいは「天候とレストランの込み具合は関係ない」のかもしれない。
これが仮説思考である。
(内田和成, "仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法", 東洋経済新報社, 2006)



問題解決の手法に仮説思考を用いるメリットは、「問題解決のスピードが格段に速くなる」という点にあります。

優秀な経営コンサルタントの問題解決のスピードの速さは、この仮説思考によって支えられています。



仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 の内容


《仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法》は、BCG(ボストンコンサルティンググループ)などで、20年間に渡りコンサルティングに携わってきた内田和成氏が、仮説思考の要諦を解説したものです。


まず、「なぜ仮説思考が有用なのか」という点が丁寧に解説されています。

問題を漏れなくダブりなく、網羅的に分析しようとする思考を「網羅思考」と呼び、仮説思考と網羅思考を対比させながら、仮説思考の有用性が説かれています。

「問題を解決するとき、まずはあらゆる選択肢を検討してみないと、気持ちが悪い」と考える方は多いかと思うのですが、このアプローチは望ましくないということが良くわかります。


その後、仮説の立て方と検証方法が述べられています。

仮説構築の部分では、「仮説構築のためのインタビュー技術」や「仮説を立てるための頭の使い方」など、明日からでも実践できるレベルで、具体的な解説がなされています。

また、検証方法については、「実験による検証」「ディスカッションによる検証」「分析による検証」の3つが解説されており、こちらも例えばセブンイレブンの事例などを挙げつつ、かなり具体的な内容になっています。

 

 

個人的な感想


導入部分に重要な記述が集中していたと感じました。

就活の過程で、何度も「仮説と検証を繰り返せ」と教えられてきましたが、具体的に「どのように仮説を立てて、検証するのか」という点は、かなりあやふや(自分の頭でなんとなく想像していた程度)でした。

導入部分で、この疑問点のほとんどが解決されたと思っています。

一方で、後半は具体性が高い内容になっている分、この例に即した問題(コンサルタントが担当するような経営課題)が目の前に無い状態では、実感を持って読み進むことが難しい場面がありました。

正直に申し上げれば、「今、この内容を覚えることにあまり意味はないだろうな」と感じ、途中で読むのを止めました。

恐らく、社会人になった暁には、ここで解説されている手法が大いに役立つと思いますので、その時にもう一度読み返そうと思います。



まとめ


仮説思考は、あらゆる問題解決に有用であるため、誰にとっても学ぶ価値があります。

少なくとも、私が周りを見る限り、大学生の時点で仮説思考を意識的に勉強したことがある人はかなり少ないと思われますので、

就職(就活)の前にこの本を読んで学んでおくことは、かなりのアドバンテージになるのではないでしょうか。